ラリック(LALIQUE)とは
名称:ラリック(LALIQUE)
国、産地:フランス アルザス地方
何の会社:クリスタルガラス製品メーカー
創業年:1888年にフランスで創業
現在:「有」2022年現在 合併情報
ラリックについて
アール・ヌーヴォー、アール・デコと美術史に残る一時代を牽引したルネ・ラリック。
もともと宝飾デザイナーだった彼は、香水瓶のデザインを手がけたことをきっかけに、クリスタルガラスアーティストとして活動していきます。
ラリックは彼を創業者として、1888年に誕生したクリスタルガラス製品メーカー。
繊細かつ芸術的な美しさを兼ね備えた製品は、今なおフランス本国で高く評価されつづけており、「クリスタル界のオートクチュール」と呼ばれています。
現在でも、従来の香水瓶・ジュエリー・アート作品に留まらず、ルネ・ラリックの作品モチーフを施したワインボトル、フランス国内の複数ホテルでは、食器からインテリアをすべてラリック製品で統一したレストラン運営など、クリスタルガラスを主軸とした新しい製品リリース・事業展開を次々と行っています。
創業130周年を迎えたラリックは、東京・銀座に旗艦店となる「ラリック銀座店」をオープンしました。
そして、店舗オープンに合わせて「ラリックジャパン」が設立されました。
ラリック アッシュトレイ コンカルノー
Lalique Concarneau ashtray
トレイ一面にフロスト加工された魚と泡が装飾されています。
灰皿や小物入れ、リングトレイなどに。
コンカルノーとはフランスの地名で、海沿いの漁業が盛んな街です。
6つのカテゴリー
現在、クリスタル装飾品、ジュエリー、インテリア、アート、ワイン、フレグランスの6つのカテゴリーを展開し、タイムレスな魅力を発信し続けるグローバル ライフスタイル メゾンとなりました。
<装飾品>
小さなクリスタルガラスの置物から大きな花瓶まで、大小を問わず「創造性&革新」と「伝統&現代性」を呼応させる一品です。
<インテリアデザイン>
グリーン&ミンガレッリデザインとの共同出資から誕生した「ラリック・メゾン」は、アール・デコ様式から着想された、家具・高級ホームアクセサリーコレクション。
<ジュエリー>
ラリックが誇るクリスタルガラス、金属、天然石、エナメル、ラッカーなど、職人の手から創り出される至極のジュエリー。
<フレグランス>
独創的で繊細なクリスタルガラスの小瓶に込められたオリジナルの香り。男性・女性向けのみならず、限定品、アメニティ、ホームなど、幅広いシチュエーションに香りの展開を行っています。
<アート>
著名な現代アーティストや、世界的に有名な建築家とのコラボレーションを積極的に行い、クリスタルガラスで創作した彫刻や建築の開発も推進しています。
〈ワイン〉
ラリックは、フランス、ボルドー地方のサン・テミリオン地区およびソーテルヌ地区に、グランクリュに格付けされたワイナリーを所有しています。
ラリックの優美なレリーフが施されたボトルに詰められた高級ワインは、ラグジュアリーなライフスタイルアイテムとして、国内外のホテルやバーで人気を博しています。
ラリック ユロット ウイスキーグラス
LALIQUE Hulotte
参考価格:40,700円(税込)
作品の製造はどこで
現在、フランスのアルザス地方にあるラリックの工房では主にクリスタル製品が作られており、ジュエリーはパリの工房で製造されています。
ラリックのクリスタル製品は、1921年に工場を設立して以来、今も変わらずアルザスの工房で一点一点手作りされています。
ラリックフランス パウダーボックス 蛇 φ8×5㎝
ルネ・ラリック(René Lalique)について
1860年4月6日 – 1945年5月1日
19世紀から20世紀のフランスのガラス工芸家、金細工師、宝飾デザイナー。
アール・ヌーヴォー、アール・デコの両時代にわたって活躍した作家。
前半生はアール・ヌーヴォー様式の金細工師・宝飾デザイナーとして活躍し、その分野で名声を得ていた。(その時代から、ガラスをパーツに用いていた)
ガラス工場の経営者に転進するのは50歳を過ぎてからである。
アールヌーヴォーの宝飾工芸家として知られたラリックが、アールデコのガラス工芸にその才能を発揮するきっかけとなったのが、香水商フランシス・コティに依頼され香水瓶の制作に携わったことである。
ラリックは型吹き・プレス成形などの独自のガラス製法を開発し芸術と産業を結びつけることに成功。
王侯貴族の独占物だった香水を二十世紀初頭の新しい市民社会の女性たちにもたらし、圧倒的な支持を得る。
ラリック ドゥ・フルール 香水瓶 9.5㎝ 50ml
Lalique Perfume Bottle “Deux Fleurs”
純粋さと無垢の象徴である可憐なアネモネの花
1935年 ルネ・ラリックのデザイン、ハンドクラフト フランス製
参考価格:61,600円(税込)
「ふたつの花(ドゥ・フルール)」と名付けられた香水瓶。花びらの部分だけに香水がゆきわたります。
ラリック ディアマン ラージワイングラス ペア
lalique Diamant
六芒星ステム クリスタル フロステッド
ラリックの歴史
1860年 ルネ・ラリックはフランス、シャンパーニュ地方マルヌ県アイ村に生まれ、パリで育った。
1876年 パリの装飾美術学校に入学し、金細工・装飾等の技術を習い、夜はパリの装飾美術学校で学んだ。
1882年頃 パリに帰ったラリックは、フリーランスの金細工師・宝飾デザイナーおよびグラフィック・アーティストとして活動しはじめる。
1885年 パリのヴァンドーム広場にアトリエを構える。この頃のラリックは、おもに女性向けの高級アクセサリーをデザインしていた。
1900年 パリ万国博覧会では宝飾作品が大きな注目を集め名声を得た。
1892年頃 宝飾品の素材の一部にガラスを取り入れていたが、本格的にガラス工芸の道へと進んだのは、ファッションの流行がボリュームのあるふくよかな服装からシンプルなラインを強調するスタイルに移ったため、派手な装飾がある宝飾品が売れなくなったからといわれる。
1908年 ラリックはコティの注文により、香水瓶とラベルのデザインをした。優美なデザインの瓶に香水を詰めて販売するというのは、当時においては斬新な試みであった。
1908年 ラリックはパリ東方のコン=ラ=ヴィルにあったガラス工場を借り、本格的にガラス工芸品の生産を始めた。
1918年 アルザス地方に新たな工場の建設を始め、1922年(1921年とも)年に完成。これが、21世紀の今日まで続くラリック社の起源である。
1925年 パリにおける現代装飾美術・産業美術展では、ラリックのために1つのパビリオンが与えられた。時流に沿って幾何学的構成の文様や器形を採用するようになり、アール・デコ様式の流行の一翼を担ったとされる。
1920年代から1930年代 ラリックは、大西洋横断航路の豪華客船やオリエント急行の客車などのインテリア(ダイニングルームなどのガラス天井、装飾パネル)を担当した。また、レストラン、ホテル、邸宅などの装飾、ステンドグラス、噴水など、さまざまな分野に活躍の場を広げた。シボレーやジャガー、ロールス・ロイスなどのカーマスコット(自動車のボンネット先端に付けた装飾)作品も多数ある。
1932年 日本との関係では、旧皇族朝香宮邸(現・東京都庭園美術館)のガラスの扉やシャンデリアなどの製作を受注している。
1945年に亡くなるまでラリックは数多くの作品を発表したが、晩年はリューマチが悪化してデッサンが描けなくなった。
ラリック スモールワイングラス ランジェ
LALIQUE LANGEAIS WINE GLASS
ランジェはワインと古城で知られるロワール地方の名。
古代ローマ時代から続く歴史の古い町。
17世紀に築かれた中世の古城がある。
ルネ・ラリックの息子マルク・ラリックの最晩年の作品(1976年)で、彼のステムウェアとしては最後のもの。
フロステッドの効果を生かした柔らかい印象の「ランジェ」は発表後ベストセラーになりました。
参考価格:1客あたり36,750円
売却、合併情報
1920年代から娘のスザンヌ(fr)がデザインを手がけたものもラリックの名前で発表されたので作風に相当な幅が見られる。
事業は息子のマルクが継ぎ、近年までラリックの孫娘であるマリー=クロードが経営とアートディレクションをになっていた。
1994年 マリーはラリック社の株を ポシェ社に売却。血縁者による経営は終わりを告げた。
化粧品や香水の容器を製作するポシェ社の傘下に入る。
日本法人のラリック株式会社は、2005年7月31日付けで会社を清算している。
2008年 アート&フレグランス社(現ラリックグループ社)がラリック社を買収
2018年 東京・銀座に旗艦店となる「ラリック銀座店」がオープン。店舗オープンに合わせて「ラリックジャパン」設立。
工事不要!【SoftBank Air】ポシェ社とは
1623年創業のポシェ(Pochet)は、ジャンポールゴルチエ、ディオール、ケンゾーなどを顧客とする香水瓶や化粧品容器のメーカー。
売り上げの7割はフランス国内と米国
シルヴィオ・デンツとは
ラリックグループ会長。ラリック会長兼CEO。
スイスとアメリカで金融、小売業等の分野に従事した後、2000年、アート&フレグランス社(現ラリックグループ社)を設立。
2008年、ラリック社を買収。ラリックをライフスタイルメゾンとして再確立することを目指し、ホテル、レストラン事業にも力を入れている。
ボルドーのヴィンテージワインの熱心なバイヤーとしても知られ、8つのワイナリーを所有、経営している。
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