お店の看板ネコ「くろちゃん」が、突然いなくなってしまいました。

看板ネコくろちゃん 看板ネコのくろちゃん(BLACK CAT KURO)

「くろちゃん」は毎日お店に通ってきてくれる看板ネコです。

毎日毎日来るねこが突然姿を消してしまったのです。

誰に聞いても全く分からず誰も姿を見ていない。1日2日ぐらいは姿を見ないなぁサボってるな。という事はありましたが、3日来ないなんてまずない。

やっぱり飼い主さんからも電話があって、心配しています。

本当にいないんだ!大変!

ネコが突然いなくなったら

先ずポスターを作りました。写真といついなくなったのか。

お店の前に貼って、周辺の知り合いやお客さんにいなくなったことを伝え、助けを求めます。

先ず、やるべきことは。

  • 保健所に電話をする。
    市役所に電話をすると、いろいろと教えてもらえるので、動物愛護団体などの連絡先なども聞いて問い合わせてみる。
  • 警察に電話をする。
    事故にあっていないか、届けがないかなど問い合わせる。
  • ポスターを作る。
    後から聞いたのですが、このポスターが一番効果があるらしいです。
    ねこの特徴、オスかメスか、去勢手術、避妊手術をしているか、耳カットはしているか、何歳ぐらいか、どの辺りでいなくなったのか。などを書いて、連絡先を書く。

    それをコピーして目立つ所に貼る。又は配る。ポスティングするのも良い。
    いずれも、なるべく早く。

「くろちゃん」は有名なネコ

驚くことに、この時くろちゃんが思ったより有名なねこだという事が分かりました。

知らない方が訪ねて来て協力してくれたりしました。

お店に良くいらっしゃるお客さんは「くろちゃんいなくなっちゃったの?会うの楽しみにしてたのに」

夜、くろちゃんを良くなでてくれるお姉さんは、「私はなでるだけで、エサは誰かがあげてるんだろうと思って遠慮してましてた。でも、最近くろちゃんをなでる人が増えているなぁとは思っていたんです。」

小さい子たちはくろちゃんが大好きなので、そのお母さんは、「くろちゃんが可愛いから子供たちが順番を待ってみんなでなでていたんですよ。」

いろいろなお話が聞けました。

「くろちゃん」との出会い

お店を始めて数年が経つ頃、もう8年ぐらい前になります。

かわいいくろねこがお店に来るようになりました。

お店が気に入ったらしく、ガラス越しに中を見ては、いつか中に入りたいなぁと言わんばかり。

扉を開けっぱなしにしてもラインを守って中には入って来ません。

そんなある日。

「お宅で黒猫飼ってますよね。その猫がうちの室外機のホースをかじってボロボロにしたんです。何とかして下さい。家の中で買うべきでしょ。そうでないと警察に連絡しますよ。」といった具合にすごい剣幕で電話をかけてくる方がいました。誰とも名乗らず、聞いても答えてくれず。

くろちゃんに危害が加えられるといやなので、くろちゃんをだっこして、知り合いのお店へ、相談に行きました。

くろちゃんを拾ってくれた人と一緒に。(捨て猫くろちゃんを保護してくれた方を知っていたので)

その時分かった事は、くろちゃんを拾ってくれた方は、くろちゃんに兄弟がいて拾った時はごはんも何も食べられずすぐ死んでしまうのではないかと思うぐらい弱っていた。

家で飼ってあげよと思って避妊手術はしたけど、耳カットはしなかった。他のねこちゃん達と一緒に暮らそうと思っていた。との事。

しかし、くろちゃんはねこが苦手。他のねことの折り合いが悪く、家出してしまったそうです。

そんな話をしながら、夜も遅くなったので、元の場所にくろちゃんを戻してあげました。自分の寝床があるらしく、最近きれいになってきたみたいだったので。

そして、またみんなで話し合いをして、やっぱり誰かの家で飼うのは難しいのではないかという結論になりました。その時横浜はねこの殺処分はしていない。という事も調べてもらって、一安心。

先にお店を出た知人が、「外でくろちゃん待ってるよ!」って。

「え?さっき送っていったのに」

仕方ないのでもう一度送ってあげよう。と思い近づくと、くろちゃんが、先導して歩き始めました。

「こっち来て、こっちこっち」とでも言うように道の途中でゴロンゴロンと気を引く仕草をしながらどんどん進んで行きます。

そしてたどり着いた先には「帰ってこないから、今探しに行こうと思っていたんです」と、飼い主が!

会わせてくれたんだ。

賢いねこだなぁ。

こんな感じで、拾ってくれた人、今飼ってくれてる人、私たち。みんなで見守ることに。

でも、私たちだけじゃないんです。見守ってくれる人。それはのちほど。

帰ってきたぁ!!!

毎日毎日待っても待っても帰ってこない。

そんな16日目。

「くろ帰って来ましたよ!」

まぐろ屋さんの所に真っ先に行ったみたいです。

美味しいまぐろをバクバク、バクバク。食べ終わって連れて来たら、今まで鳴いたことがないねこが「ニャーニャー ニャーニャー」相当食べた後なのに缶詰をあげたらまた、バクバク。

あ~良かったぁ。うれしい。

その後はみんなに連絡。保健所など、見つかったら連絡すべき場所に連絡。

すごくうれしいです。

ケガはありません。後ろ足の内側の毛が広範囲で抜けていましたが、これはストレスのためなのか分かりません。

怯える様子もなく、何日も食べていなかったと思われますが、思ったより元気でした。

飼い主の家に戻してもすぐに外出。おそらくいつものコースを見回りに行くのでしょう。

結局のところ、どうしていたのか、遠くから帰ってきたのか、全く分かりません。

でもとても元気。何よりです。

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これからもねこのパトロールは続く

今回の件で、くろちゃんを見守っているのは私たちだけではないという事が分かりました。

まぐろ屋さん
近くのエプロン屋さん(家の中にも上がり込んでベッドで寝ているそう)
斜め前のおうち(お嬢さんが小さい頃からくろちゃん大好き)
近くを通る人達(心配してお店に顔を出して下さいました。)
小さい子供たち(ちらしをジーっと見つめて、いなくなったの?とお母さんと話をしていました。)
くろちゃんに会いに来て下さるお客様など、たくさんの人々がくろちゃんを見守っていてくれたんです。

それと共にくろちゃんは近所をパトロールして町を見守ってくれているのだと思います。


10才~13才ぐらいのおばあちゃんですが、とっても元気です。
これからもくろちゃんをよろしくお願い致します。

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